★★★★☆

【ネタバレなし】「シュガー・ラッシュ」の感想。ファンシーな世界観に似合わず、硬派なエンタメ作品!

今回取り上げる映画は「シュガー・ラッシュ」

ゲームの世界を舞台に、悲しい境遇を生きるオジサンと少女の不思議な友情を描く感動作です。

こんな人におすすめ
  • アーケードゲームが好きな人
  • 子供を口実にして硬派なアニメ映画が観たい人
  • 友だちができずに悩んでいる人

「シュガー・ラッシュ」のあらすじ・キャスト

【あらすじ】
舞台はとあるゲームセンター。
ラルフは「フィックス・イット・フェリックス」というゲームで悪役をつとめている。
その大きな手でアパートを壊すのが仕事だが、ほかのキャラクターからは嫌われて友だちもおらず、ひとりゴミ溜めの中で暮らしていた。

それでもヒーローになることを夢見るラルフは「メダルを取ってくればアパートの一室をくれてやる」という言葉を真に受け、シューティングゲーム「ヒーローズ・デューティー」の中に潜り込む。

なんとかメダルを手にしたラルフだったが、ゲーム中の敵「サイ・バグ」と共に暴走するシャトルに閉じ込められ、別のゲームの中に飛び込む。
そこは、お菓子でできたステージを駆け抜けるレーシングゲーム「シュガー・ラッシュ」の世界だった。
せっかく手に入れたメダルは、自称レーサーのヴァネロペに横取りされたあげく、レースの参加料として使われてしまう。

ラルフは憤慨するものの、ヴァネロペはゲーム上の欠陥プログラムであり、ほかのキャラクターたちから疎まれていることを聞き、自分と似た境遇にある彼女に同情する。
「レースで優勝すればメダルを返す」というヴァネロペの約束のもと、ふたりは協力してレースに臨むことに。

しかし、ラルフが連れてきたサイ・バグが繁殖を始め、シュガー・ラッシュの世界には未曾有の危機が迫りつつあった……

【キャスト・基本情報】
声の出演: ジョン・C・ライリー、サラ・シルバーマン、ジャック・マクブレイヤー、ジェーン・リンチ
吹替版声の出演: 山寺宏一、諸星すみれ、花輪英司、田村聖子
監督: リッチ・ムーア
上映時間: 101分

ネタバレなし感想。世界観に似合わぬ手に汗握るシーン満載、ラストシーンでは思わず涙!

「シュガー・ラッシュ」は、ファンシーで女の子っぽい世界観とは裏腹に、かなり硬派なエンタメ映画でした!

速度感あふれるレースシーンや、大量のサイ・バグが襲いかかってくるバトルシーンなど、手に汗握る場面が数多く用意されています。
決してほんわかしたアニメではないので間違えないでくださいね笑

生まれ持った悪役という境遇と、友だちのいない孤独に耐えきれず、ゲーム世界を飛び出してしまうラルフには誰もが同情を覚えるでしょう。
彼が、性別も年齢も解像度も違うけど同じような悩みを抱えているヴァネロペと出会い、次第に友情を深めていく展開には目頭が熱くなります!

また、ラルフの失踪は「フィックス・イット・フェリックス」のゲーム世界にも影響を与えていくんですよ。
ラルフをやっつける立場であるフェリックスも、普段は彼を邪魔者扱いしていたモブキャラたちも、皆ラルフがいなければ生活していけないことに気づくのです。

「どんな人間にも役割があり、みんなの働きでこの世界は回っている」
そんなメッセージが伝わってくる作品です。

ラルフと周りの人たちが彼の役割を心から受け入れるラストシーンは落涙必至!

意外と複雑なストーリーをうまくまとめた脚本が見事!

物語の主軸は「ラルフとヴァネロペが、メダルを取り返すためにレースでの優勝を目指す」なんですけど、ストーリーは結構ひねりがきいていて複雑。
でも決して複雑に見せずに、脚本の力でまとめているのが素晴らしいと感じました!

たとえば「シュガー・ラッシュ」のお話には謎解きの要素が混ぜられています。
プログラムの不具合であるはずのヴァネロペには、ある秘密があったんです。
ラルフがその謎に気づいてからは、物語は急展開を見せていきます。

ヴァネロペの正体とは、いったいなんなのか?
なぜ彼女は不遇な立場に追いやられているのか?
細かく散りばめられた手がかりを拾いながら鑑賞するのもおもしろいですよ。

さらに、ラルフとヴァネロペのお話と並行して描かれる、フェリックスとカルホーン軍曹のロマンスにも目が離せません。
過去に深いトラウマを抱えた(という設定の)カルホーン軍曹と、彼女に一目惚れしてしまう8ビットゲームの主人公・フェリックス。
ゲームと解像度の壁を超えた恋愛は、果たして成就するのでしょうか?

劇中のレースゲームのように、二転三転するスピーディな話運びにも注目です!

背景とキャラクターのミスマッチが斬新。怖さをより引き立てている!

実在のゲームキャラクターを集めたお祭り映画のような雰囲気が漂う「シュガー・ラッシュ」。
しかし、その面白さの本質は背景とキャラクターのミスマッチにあります。

キャラクターが異なるゲームの世界を行き来できるという設定のおかげで、「お菓子でできたファンシーな世界で、本格SFシューティングゲームのキャラクターが暴れまわる」という不思議な状況を無理なく実現させているんです。

無邪気なおとぎ話のようなゲーム世界がどんどん侵略されていくって、ギャップが大きいぶん、普通の映画より怖いですよね!

このコラージュ的面白さは、「殺伐としたゲーム世界でのミュージカルシーン」という格好で、「シュガー・ラッシュ:オンライン」にも引き継がれていますよ。

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