今回取り上げる映画は
「それいけ!アンパンマン 夢猫の国のニャニィ」!
劇場版アンパンマンの中で初めて
母と娘の関係性に
スポットライトが当てられた意欲作です!
もくじ
「夢猫の国のニャニィ」のあらすじ・キャスト
100年に一度の「ドリーム彗星」が接近する夜。
メロンパンナちゃんは、
見慣れぬ世界でばいきんまんに襲われる夢を見る。
夢から目覚めると、
夢の中で見た不思議なタマゴが目の前にあり、
なんと子猫が生まれてきた!
さらに不思議なことに、
アンパンマンやクリームパンダちゃんも
まったく同じ夢を見ていたというのだ。
メロンパンナちゃんは
子猫に「ニャニィ」と名前をつけ、
母親代わりになって育て始める。
しかし、
ニャニィにはある大きな秘密が隠されていた……
【キャスト・基本情報】
声の出演: 戸田恵子、中尾隆聖、西村知美、西尾拓美
監督: 矢野博之
上映時間: 51分
ネタバレあり感想。子供の成長と親との別れを描いた、切ない作品!
(出典:©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV©やなせたかし/アンパンマン製作委員会2004)
「夢猫の国のニャニィ」は、
メロンパンナちゃんが主人公の作品です。
メロンパンナちゃんが不思議な子猫・ニャニィと出会い、
母親として彼女を育てるにしたがって
成長していく様子を描いています。
それにしてもこの作品、
小さい子供を持つ親には
響くことばの連続なんですよね。
たとえば、
「わたしがニャニィを育てる!」というメロンパンナちゃんに対し、
ジャムおじさんが
「誰かを育てるというのは、とても大変なことなんだよ」
と、親になる覚悟を問いかけます。
メロンパンナちゃんが
「ニャニィとママ、ずーっと一緒!」と
語る場面は、一見微笑ましく見えますが、
やがて来る親離れのときを想像できていない
とも捉えることができます。
実際、夢猫の国に帰らなければいけないニャニィのことを、
メロンパンナちゃんは無理に引き留めようとしてしまうんですよね。
子供は親の所有物ではないのに。
「なんのために生きるのか」主題歌の意味を問いかけてくる
(出典:©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV©やなせたかし/アンパンマン製作委員会2004)
ニャニィを夢猫の国に返さなければいけないという
現実を受け止められないでいるメロンパンナちゃん。
そこに姉のロールパンナが現れて、
こんな言葉をかけるんです。
この世に生まれてくるものは、
みんな何か役目を持っている。ニャニィには、きっと夢猫の国に
大切な役目があるんだ。その役目を果たすことが、
ニャニィの幸せだ!
この言葉をきっかけに、
メロンパンナちゃんの気持ちが変わっていきます。
そしてBGMには「アンパンマンのマーチ」が!
「なんのために生まれて、なんのために生きるのか」
みんながよく知っている主題歌の意味を、
親にも子供にも語りかけてくるのが
「夢猫の国のニャニィ」なんですね。
メロンパンナちゃんの親としての成長が見えるラストは号泣モノ
(出典:©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV©やなせたかし/アンパンマン製作委員会2004)
無事に夢猫の国に戻ることができたニャニィ。
ついにメロンパンナちゃんとも別れのときが訪れます。
このときのメロンパンナちゃん、
母親として完全に成長していてびっくりですよ。
ニャニィに
「返事は”うん”じゃなくて”はい”でしょ?」
「よく噛んで食べなきゃダメよ」
と声をかけるなど、
しつけにも目覚めているのは驚き。
最後は涙をこらえながら、
夢猫の国に残るニャニィにさよならを告げるのです。
子供の幸せのために、親はどうあるべきか?
全編を通じてそんなメッセージを語りかけてくる「夢猫の国のニャニィ」は、
子供ではなく親のために作られた映画だと言えそうですね。
もちろんメッセージ性があるだけではなく、
メインキャラ全員が猫に変身してしまう展開や、
ばいきんまんがアンパンマンをアシストする(!)珍しい場面があったり、
ラスボスの登場がやたらと怖かったりと
エンタメ性にもあふれた、サービス精神満載の映画ですよ。
では、「夢猫の国のニャニィ」のおすすめポイントをまとめます!
- メロンパンナちゃんの「母親としての成長」を描いた映画
- ラストシーンは号泣確実!
- 子供の幸せのために親がどうあるべきかを教えてくれる作品
話の展開はやや強引な部分もありますが、
まるごと許せてしまうほどいいお話なので
お子さんが小さいうちにぜひ観てほしい作品です!
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