今回取り上げる映画は
「それいけ!アンパンマン とべ!とべ!ちびごん」!
劇場版アンパンマンの第3作目です。
「とべ!とべ!ちびごん」のあらすじ・キャスト
遠い海に浮かぶドラゴン島。
ちびっこドラゴンのちびごんは、ホラーマンと一緒に空を飛ぶ練習をしていた。
そこへ、ばいきんまんとドキンちゃんが潜水艦に乗ってやってくる!
ドラゴンが天に昇るための力を司る「緑の玉」を手に入れて、世界中にバイキンの雨を降らせようというのだ。
騒動に巻き込まれたちびごんは、海に落ちてひとり漂流してしまう。
ちびごんはアンパンマンに助けられるが、その頃ドラゴン島はばいきんまんのせいでメチャクチャになっていた。
【キャスト・基本情報】
声の出演: 戸田恵子、中尾隆聖、高山みなみ
監督: 永丘昭典
上映時間: 40分
ネタバレあり感想。コンパクトにまとまった良作
「とべ!とべ!ちびごん」の上映時間は40分とかなり短いです。
劇場版第1作「キラキラ星の涙」や、第2作「ばいきんまんの逆襲」に比べると30分以上短くなっています。
ですが物足りなさは決してなく、お話をコンパクトにまとめ上げた良作という印象です。
これまでの劇場版アンパンマンは、とにかくキャラクターをたくさん出そうとしてか、お話が無駄に長い傾向がありました。
「とべ!とべ!ちびごん」では登場するキャラクターの数を削ったおかげで、主軸である「ちびごんの成長ストーリー」に集中できる作りになっており、好感が持てます。
なんといっても、ちびごんが圧倒的にかわいいからそれだけでも見ていられますね〜。
余計な敵キャラが存在せず、アンパンマン対ばいきんまんのシンプルな構図なので、長いストーリーについていけない小さな子供にも見やすいと思いますよ。
……とはいえ、途中で挿入される「手のひらを太陽に」のくだりは明らかに長いですけどね。
さすがに3番まで流すのはやりすぎな気がします、笑
幼児向けアニメであるアンパンマンを映画に仕上げるための方法論を探っている時期だったのかもしれません。
ストーリーはややツッコミどころ多し。緑の玉ってなんだったの?
子供にとっては素直に楽しめる作品である「とべ!とべ!ちびごん」。
しかし大人の厳しい見方をすると、ストーリーには結構アラが目立ちます。
いかにも重要アイテムっぽく登場した「緑の玉」、あれ結局なんだったんですかね?
ドラゴンが空を飛ぶ力を得るために必要だと思われたけど、実際はそうじゃなかった的なラストでしたが、説明不足すぎてよくわかりません。
ほかには、ばいきんまんがドラゴン島をめちゃくちゃにするとき「真っ赤っ赤にしてやる〜!」と島中に赤い塗料をばらまいていました。
ドラゴンの雨を降らせる力を目立たせるための前振りだとは思うのですが、ちょっと無理やりすぎませんかね笑
「島中の木を枯らしてやる〜!」→島から緑が消える→雨を降らせて植物が復活する
みたいな流れのほうがよりキレイじゃないかって気がするんですがいかがでしょう。
また、後々ばいきんまんたちと行動をともにすることが多くなるホラーマンが、ドラゴン島で何をしていたかも謎ですね笑
ホラーマンは「とべ!とべ!ちびごん」で初登場のキャラクターなので、まだ設定が固まりきっていなかったのかもしれません。
しゃべり方も最近のものとは結構異なるので、注目してみるとおもしろいかも?
では「とべ!とべ!ちびごん」のおすすめポイントをまとめます。
- 短くまとまっていて見やすい作品
- アンパンマンvsばいきんまんの、おなじみの戦いが楽しめる
- 「ちびごん」がとにかくかわいい!
長時間の映画を見るのがまだ難しい小さいお子さんでも、しっかり楽しめる良作ですよ。
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