今回取り上げる映画は
「それいけ!アンパンマン とばせ!希望のハンカチ」!
震災からの復興を引き続き裏テーマとし、
前を向くことの大切さを訴える作品です。
「とばせ!希望のハンカチ」のあらすじ・キャスト
雲の上に住むゾウの男の子・パオ。
ザジおじさんのもとで
鼻からハンカチを出して
空気をきれいにする練習をするが、
まったく上手くいかない。
練習に嫌気が差して家出したパオは
アンパンマンに出会う。
パン作りやおにぎり作り、
サーカスの芸などに挑戦するものの
すべて失敗に終わり、
パオはすっかり自信をなくす。
そんな中、
街にやってきたサーカスに対抗して
ばいきんまんが作ったゾウのロボット
「スゴイゾウ」が、
突如「ヨゴスゾウ」となって暴走。
街中をめちゃくちゃに汚してしまう。
パオは「希望のハンカチ」を出して
街を救えるのだろうか……!?
声の出演: 戸田恵子、中尾隆聖、本仮屋ユイカ、サンドウィッチマン(富澤たけし、伊達みきお)
監督:矢野博之
上映時間: 45分
「とばせ!希望のハンカチ」のネタバレあり感想
(出典:©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV©やなせたかし/アンパンマン製作委員会2013)
タイトルに含まれているとおり、
今作のテーマは希望です。
どんなことがあっても前を向くこと。
次はうまくいくかもと信じて努力すること。
うまくハンカチが出せずにしょげるパオに、
アンパンマンが優しく声をかけるシーンなどで
そんなメッセージが表現されています。
「希望」だけに、
ゲスト主人公のパオも
黄色い帽子 = きぼう
を身に着けているという徹底ぶり。
また、汚れた空気をハンカチできれいにする
という設定には、
東日本大震災で発生した
放射能汚染の除染作業
のイメージが重ねられているようです。
東北出身のお笑いコンビ
サンドウィッチマンが起用されているのも
それが理由かもしれませんね。
お話自体は「シャボン玉のプルン」とほぼ同じ
「練習に疲れた子供が家出する」
というストーリーは、
アンパンマン映画の過去作
「シャボン玉のプルン」
を思い起こさせます。

で、実際のところ話の筋書きも
「シャボン玉のプルン」にそっくりなんですね。
何をやっても上手くいかない
→自信をなくす
→アンパンマンがピンチ
→突然うまくいってみんなを救う!
みたいな。
ですので、これまでの
アンパンマン映画を見てきた人には
特に目新しい部分はありません。
強いて言うなら、
パオが夜中まで練習するなど
本当に努力を積み重ねてきたことが
強調されているところが
若干の違いではありますが。
練習で失敗ばかりだったのに
本番で突然うまくいく
という筋書きは、
個人的にはちょっと納得いきません笑
まぁ、この辺は
完全に個人の好みだと思います。
ちなみに、
アンパンマンの原作者である
やなせたかしさんが
今作の公開直後に亡くなったため、
「とばせ!希望のハンカチ」が
生前最後の作品となりました。
(※U-NEXTの情報は2019年9月現在のものです。最新の配信状況は公式サイトでご確認ください。)