今回取り上げる映画は
「それいけ!アンパンマン 人魚姫のなみだ」!
これまで劇場版ではあまり見せ場のなかったしょくぱんまんがフィーチャーされた作品です。
ただ、しょくぱんまんを中心に話を回す設定をうまく活かしきれていない感じは否定できません。
「人魚姫のなみだ」のあらすじ・キャスト
海中深くにあるうずまき城に住んでいる、人魚のサニー姫。
陸の世界にあこがれる彼女は、ベニヒトデの髪飾りを盗んで人間に変身するが、嵐に巻き込まれて気を失ってしまう。
しょくぱんまんに助けられたことをきっかけに、サニー姫は次第に彼と惹かれ合っていく。
ところが、ベニヒトデの髪飾りには怪物ゴロンゴラを目覚めさせる呪いがかかっていた。
うずまき城はゴロンゴラによって破壊され、仲間たちもヒトデの姿に変えられてしまう。
アンパンマンたちはゴロンゴラを倒し、うずまき城を取り戻せるのか?
【キャスト・基本情報】
声の出演: 戸田恵子、中尾隆聖、南果歩、中山秀征、藤井恒久
監督: 永丘昭典
上映時間: 55分
ネタバレあり感想。しょくぱんまんの大活躍が観られる作品……かと思いきや、かなり消化不良
(出典:©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV©やなせたかし/アンパンマン製作委員会2000)
「人魚姫のなみだ」では、しょくぱんまんが大フィーチャーされています。
沼の中で気を失っていたサニー姫を助けたことがきっかけで、
サニー姫としょくぱんまんのラブロマンスが始まる!という、
しょくぱんまんのイケメン設定が活かされたお話なのです。
しょくぱんまん、カレーパンマンの2人は、
これまでの映画でほとんどいいところがなかったんですよね。
たいてい敵にやられて退場するだけで出番が終わってました。
それだけに
「おおっ 今作はしょくぱんまんが主役なのか!!」
と期待させられる序盤でした。
ところが……
しょくぱんまんにスポットライトが当たったのは最初だけ。
後半はふつうにアンパンマンが活躍する展開に変わっていきます。
最後のおいしいところはしょくぱんまんが持っていくんですが、
なんだか取ってつけたような印象で、
あまりテンションが上がりません。
前作「勇気の花がひらくとき」は超傑作だっただけに、この落差にはがっかりですね。
関連▶ 【無料あり】「それいけ!アンパンマン 勇気の花がひらくとき」のあらすじ・感想。まさかの本格ラブストーリー!?
ゲスト声優が使い捨てすぎる。無駄なシーンなら入れないでくれ
(出典:©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV©やなせたかし/アンパンマン製作委員会2000)
アンパンマン映画で毎回恒例となっているゲスト声優。
「人魚姫のなみだ」では、サニー姫役を南果歩が演じています。
声優としてはアニメ的に違和感なく溶け込んでたとは思いますが、
サニー姫自体のキャラとしての魅力が薄いので、
結局は可もなく不可もなくって印象になってしまってるのが残念です。
さらに問題があるのは、中山秀征と藤井恒久アナのゲスト出演シーン。
このふたりは「おじゃマンボウ」「こじゃマンボウ」というキャラで出演してまして、
当時日本テレビ系列で放送されていた番組「テレビおじゃマンボウ」のコラボなんですが、
出演シーンがストーリー的にまったく意味がないんです。
1分くらい笑えない漫才みたいな掛け合いをするだけで、
その後は一切登場してきません。
大人の事情もあるんでしょうけど、
明らかな「捨て」のシーンを入れるくらいならやめといてほしいなぁ〜。
ということで、「人魚姫のなみだ」のポイントをまとめます。
- しょくぱんまんがメインのロマンス!
- 最後は結局アンパンマンが活躍する
- ゲスト出演シーンはただの無駄
「アンパンマンの映画なら全部観たい!」
という人以外には、積極的にはおすすめしません。