今回取り上げる映画は
「それいけ!アンパンマン ブラックノーズと魔法の歌」!
「歌の力」そのものに焦点を当てた、
音楽が重要な意味をもつ作品です。
「ブラックノーズと魔法の歌」のあらすじ・キャスト
ある大雨の夜、森のなかでメロンパンナちゃんは
カーナと名乗る少女に出会う。
パン工場へと連れて帰るが、
カーナは名前以外のことを語らず、
パンやスープにも口をつけない。
実はカーナは
ブラックノーズという魔女の娘で、
「暗やみの笛」で世の中を暗くするために
外の世界へとやってきたのだった。
「歌やダンスや美味しいものは間違った幸せだ」と
聞かされて育ったカーナは、
笛の音色で人々からどんどん笑顔を奪っていく……。
声の出演: 戸田恵子、中尾隆聖、野沢雅子、中谷美紀
監督:矢野博之
上映時間: 51分
「ブラックノーズと魔法の歌」の感想。カーナちゃんがめちゃかわいそう
(出典:©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV©やなせたかし/アンパンマン製作委員会2010)
2000年台のアンパンマン映画は、
悪者 vs アンパンマンという簡単な構図ではない
ところに大きな特徴があります。
「ブラックノーズと魔法の歌」も例外ではなく、
- ブラックノーズの言いなりになり、世界を闇に包んでいく「カーナ」
- カーナを洗脳して、闇の復権を狙う「ブラックノーズ」
- ブラックノーズが世界を支配したらそれを横取りしようとする「ばいきんまん」
と、なかなか込み入った関係図になっています。
特に、
母親のために世界を闇に包まなければいけない
ジレンマに悩むカーナの姿は、
観ている人の心を締めつけますね……。
クライマックスで、
実はカーナはブラックノーズの母親ではなく、
操り人形として利用していただけ
という衝撃の事実が告げられる展開もあります。
カーナちゃん、
なんて不憫な生い立ちなんでしょうか……
アンパンマン映画中の
不幸なキャラランキングがあったら
堂々の1位間違いなしですね、こりゃ。
歌の力が強調された作品。多彩なBGMにも注目!
(出典:©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV©やなせたかし/アンパンマン製作委員会2010)
世界のピンチを歌で救う
という展開が特徴的な「ブラックノーズと魔法の歌」。
映画が始まる前には、
アンパンマンが登場して
「この歌(アンパンマンのマーチ)が流れたら、
一緒に歌って僕を応援してね!」
と語りかけてくれます。
子供がアンパンマンと一緒になって
映画に参加できる仕掛けは嬉しいですね。
歌をうたうことで、
元気が湧いてきたり、
笑顔になれたり、
誰かと友だちになれたり。
ストーリーの中にも、
歌や音楽の素晴らしさが
たくさん散りばめられています。
また「音楽」そのものがテーマだけあって、
BGMもかなりバラエティ豊かです。
- 美しいながら物悲しいメロディの主題歌「わからないカーナ」
- 「アンパンマンのマーチ」のジャズアレンジ
など、
これまでのアンパンマン映画では
出てこなかった曲調の音楽が使われ、
映画全体を大人びた印象にしています。
ぜひぜひ、音楽にも注目しながら
作品を楽しんでみてください。
では、「ブラックノーズと魔法の歌」のおすすめポイントをまとめます!
- カーナちゃんの生い立ちがひたすらかわいそう
- 歌の力が大きく取り上げられた作品
- これまでにない多彩なBGMにも注目
観ている人が歌をうたって
アンパンマンを応援できる映画なので、
気に入る子供も多いんじゃないかと思います!
(※U-NEXTの情報は2019年4月現在のものです。最新の配信状況は公式サイトでご確認ください。)